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日本の布団と言えば「西川」!その沿革と代表的商品をまとめてみた

西川と昭和西川の沿革、代表的なマットレス

街の布団屋が少なくなって久しいですが、布団の代表的なメーカーとして多くの日本人がその名前を上げるのは「西川」のブランドでしょう。私自身も以前は西川の羊毛布団を愛用し、現在も羽毛布団を使っています。

とは言え、数年前まで西川のブランドは統一されておらず、どこの西川か意識しないまま購入に至ることも多かったのではないかと思います。現在も完全に統一されたわけではありません。

そこでまずは西川の沿革と現在の状況を説明したうえで、代表的な商品を紹介したいと思います。

※この記事は2025年10月10日時点の情報に基づいています

西川の沿革

1566年 初代仁右衛門が18歳で蚊帳・生活用品販売業を開業
1587年 近江国八幡町に本店・山形屋を開設
東京京都大阪昭和
1615年 日本橋通一丁目に支店・つまみだな店開設
1750年 京店開設
1876年 大阪店開設
1887年 京店、大阪支店で既成品ふとん販売開始
1947年 つまみだな店を(株)西川とする
卸部門として西川産業を設立
1941年 京都西川設立1941年 西川リビング設立1942年 製造部門として昭和寝具工業を設立
1958年 合繊安眠デラックスわたを開発、洋掛ふとんブームの発端となる1955年 商標「ローズ」出願
1968年 商号を昭和西川に変更
1975年 ピーナッツ(スヌーピー)商品化ライセンス契約1971年 ムアツ販売開始
2009年 エアー発売
2019年 西川産業、京都西川、西川リビングは経営統合し、西川(株)として営業開始
出典:西川昭和西川Wikipedia

西川の歴史は室町時代(1566年)に初代仁右衛門が近江国で蚊帳などの販売をしたのが始まりです。その後、近江国八幡町に本店、江戸・日本橋にも出店。この日本橋の店舗がのちの西川産業となります。

同様に後世が構えた京店が京都西川に、大阪店が西川リビングとして発展。それらが法人化されたのと同時期(1940年代)に、のちに昭和西川となる昭和寝具工業が設立されています。

その後、西川仁右衛門をルーツとする企業および関連会社は、法人としての親子関係は持たずにボランタリーチェーンとして「西川グループ」を結成。ブランドを共有する一方で、商品の製造や販売はそれぞれが独立しておこなってきました。

2019年に西川産業を存続会社として、京都西川、西川リビングを経営統合。同時に社名を西川(株)と改めています。なお、販売部門の(株)西川(日本橋西川)と心斎橋西川は統合はせず、ボランタリーチェーンを維持しています。また、昭和西川は2015年頃までにグループを外れ、独自の経営に舵を切ったものと考えられます。

なお、昭和西川は2021年に羽毛ふとん製造とリフォームを手掛けるアイワ(のちに昭和西川羽毛製造へ社名変更)、2023年に日本ムートンを傘下に収め、同年に「まくらぼ」を運営するFutontoを吸収合併するなど、積極的にM&Aを進めています。

ちなみに、西川(株)の年商は463億(2025年1月期)、昭和西川は143億(2024年2月期)となっています。

代表的な商品

西川

エアー(AiR)

現在もっとも西川を代表する商品と言えば、メジャーリーガーの大谷翔平選手を広告に起用している「エアー(AiR)」でしょう。オープンセルのプロファイルウレタンを使用しており、通気性と体圧分散性に優れています。ベーシックな「01」、ハードかつ機能性を強化した「Si」、最上位モデルの「SX」があります。厚み14cmのベッドマットレスもあります。

睡眠Labo(すいみんラボ)

「睡眠Labo(ラボ)」は西川の長年にわたる睡眠研究をベースに最新の睡眠科学を取り入れたシリーズ。疲れた身体や脳を修復できる睡眠のメリットを最大限に利用して明日のコンディションを積極的に整えることを目的としています。ニーズに合わせて、マットレス3タイプ、トッパー4タイプがラインナップされています。

RAKURA(ラクラ)

「RAKURA(ラクラ)」は2025年10月に「SUYARA(スヤラ)」からリニューアルされた商品。エアーや睡眠ラボよりもシンプルな構造の単層プロファイルウレタンマットレスです。スヤラは西川のハイエンドモデルであるエアーの技術を活かした普及価格帯のマットレスとして発売されました。

SUYARAは別の商品の名称となるようです。

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ANY MAT(エニーマット)

「ANY MAT(エニーマット)」は通気性を考慮した単層ウレタンマットレスです。エアホールを設けたフラットタイプ、ウエーブ構造(波型)の3つ折りタイプとロールタイプの3種類があります。寝返りのしやすさと手軽さ(ANY=どこでも使える)を重視した比較的リーズナブルな価格帯のシリーズとなっています。

昭和西川

MUATSU(ムアツ)

「MUATSU(ムアツ)」はもともと医療現場で床ずれ防止を目的として開発されたマットレスです。商品名の由来となった「無圧」が示す通り、独自の凹凸ウレタンフォームで体圧分散性に優れています。また、オープンセル構造を採用しており通気性も良好です。

以上ご紹介したマットレス以外にも、西川や昭和西川には高品質の商品がたくさんあります。敷布団や掛け布団、敷パッド、シーツ、枕なども豊富です。

西川3社が合併すると聞いたときはどうなることやらと不安に感じましたが、厳しい市況でも力を合わせて頑張っています。今後も素晴らしい商品を開発して業界をリードしていってくれることでしょう。

西川
昭和西川

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この記事を書いた人
収納マン(芝谷 浩)

家具メーカーを退職後、2002年に収納スタイルコーディネーターとして独立。多くのご家庭の片づけの悩みを解決してきました。TVチャンピオン「収納ダメ主婦しつけ王」選手権で優勝するなどメディア出演多数。
新居に引っ越した際に家族全員それぞれ異なるマットレスを購入し、その際の比較記事に手応えを感じたことなどから、ベッドに関するブログを立ち上げることにしました。詳しいプロフィールはこちら

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