マットレスの厚みは様々です。薄いものだと数cm。欧米ブランドの高級マットレスは30cmを超えるものが多くなります。実際に店頭で試しても、理屈で考えても、「やっぱりマットレスは厚いほうが良い」と感じる方は多いと思います。
ただ、単純に厚みだけの問題ではありません。それは同じ30cm厚でも、1層のウレタンマットレスとフェザーやラテックスなど高級な詰め物をふんだんに使ったポケットコイルマットレスを比較すれば一目瞭然です。家具販売店に並んでいる高級マットレスは様々なマテリアルが複雑に組み合わされており、それを単純に薄くすれば寝心地がどう変わるかということは想像するのが難しいはずです。
そこで今回は厚み3cmの低反発ウレタンのトッパーとトッパー仕様のポケットコイルマットレスを組み合わせて、三枚重ねにすることで寝心地に与える影響を検証してみました。
※この記事は2026年7月16日時点の情報に基づいています
トッパー仕様のポケットコイルマットレス

まずは普段使っているマットレスを素の状態で確認。ナフコ21スタイル(ルービックJP製)の「グランリーヴェTS-400」(販売終了)のベースマットにcacom(カコム)の「アンサンブル・ポケットコイル トッパー」
を重ねています。厚みは合計で32cmです。
cacomのポケットコイルトッパーの硬さは普通程度。より正確に言うと、ポケットコイル自体はやや硬めで、厚み3cmのジャンプキルトで軟らかくしている感じです。
仰向けに寝ると普通の硬さ。横向きだと肩やお尻の沈み込みが不十分でやや硬く感じられます。寝返りを打つにはちょうど良い感じかなと思います(身長179cm、体重71kg、男性の場合)。
低反発トッパーをプラス

そこにlullapanda(ララパンダ)の「超低反発ジェルメモリーフォームトッパー3cm」を重ねると、あら不思議。まるで10万円オーバーの高級マットレスのような寝心地になりました。
具体的に言うと、軟らかくなりました。ただ軟らかくなっただけでなく、コイルに十分なストロークがあると言うか、シンフォニーを奏でるように複雑で豊かな感触に変わったと感じます。低反発ウレタンのトッパーで味付けを変えるだけで、こうも寝心地が変わるものかと驚きます。
もっとも、これはララパンダの商品を持ち上げたいわけではありません。超低反発ジェルメモリーフォームトッパーはオープンセルウレタン採用で通気性を改善するとともに、冷感ジェルで冷たく感じるというものですが、それらはあくまで理屈の話。私個人は実感を得られません。よって、密度50D程度の低反発ウレタンなら同様の結果が得られるのではないかと思います。
低反発トッパー+トッパー

低反発ウレタンのトッパーを既存のマットレスの上に敷けば寝心地が改善されるというのは当たり前の話です。私が疑問に思ったのはむしろ、「3枚も重ねる必要ある?」ということです。そこで、これまで主に寝心地を担ってきたポケットコイルトッパーの上に低反発トッパーを敷いてみました。
このポケットコイルトッパーは単体で厚みが12cmあり、それだけでも十分に底つきを感じない厚みです。ただ、実際の寝心地はと言うと、チェストベッド用の薄型マットレスという印象です。
そこに低反発ウレタントッパーを敷くと確かに寝心地は改善されました。しかし、あくまでチェストベッド用の薄型マットレスの上に低反発ウレタントッパーを敷いたという実感しかなく、高級マットレスのような寝心地とは程遠いものとなりました。
低反発トッパー+ベースマット

最後に、ベースマットの上に低反発ウレタントッパーを敷いてみました。
ベースマットの厚みは20cmありますが、詰め物はないので、それ単体ではただ硬くてとても寝れたものではありません。そこに低反発ウレタントッパーを敷くと、寝心地は軟らかくなるものの、底つき感のようなものを感じます。シンフォニーどころか、1+1=2という状態です。
以上の通り、低反発ウレタンのトッパー+ポケットコイルのトッパー+ポケットコイルのベースマットという3枚重ねは、過剰なように思えて実は低反発ウレタンのトッパーとポケットコイルの2枚重ねよりも格段に寝心地が良いものとなりました。このことから、2層目、3層目も、荷重を分散する役目を果たしていると考えられます。
厚み20cmのマットレスで十分、そのほうがコスパが良い、ということに間違いはないと思います。しかし、だからと言ってマットレスを厚み30cm以上にしても意味がないというわけではありません。
単純にコイル高を高くして厚みを増すのではなく、コイルを2重にすることで、点で支える、面で支える、さらに点で支え、面で支えるという働きをするのではないかと思います。そうでなければ、トッパー仕様のポケットコイルマットレスの上に低反発ウレタンのトッパーを重ねただけでこんなにも寝心地が向上することはないでしょう。
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