
LOWYA(ロウヤ)はベガコーポレーションが運営する家具のオンラインショップです。直近(2025年3月期)の年商が約159億円ということですから、家具小売業としてはウニコを運営するミサワ(約126億円)より大きく、アクタス(約203億円)より小さい規模と言えます。ロウヤはネット通販が基本ですが、実店舗も10店あり、さらに今後4店舗がオープンする予定です。
今回は大阪にある「LOWYAなんばパークス店」でマットレスを見てきました。正直、これまでは木製家具ばかり見ていて、ロウヤでマットレスを買うという発想がなかったのですが、事前にオンラインショップで見て興味を持った次第です。
というわけで今回は、そのレビューをお届けしたいと思います。
※この記事は2025年10月17日時点の情報に基づいています
ロウヤ/5ゾーンポケットコイルマットレス

| サイズ | W970×D1950×H250mm | |
|---|---|---|
| 硬さ | ふつう(5段階中の中間) | |
| 両面仕様 | × | |
| コイル仕様 | 線径 | 1.9mm+2.1mm |
| 高さ | 不明 | |
| 巻数 | 不明 | |
| 線種 | 不明 | |
| 個数 | 1351個 | |
| 配列 | 並行 | |
| 製造国 | 不明 | |
| 税込価格 | 39,990円(送料込み) | |
| サイズ展開 | S / SD / D / Q | |
今回ご紹介するのは「5ゾーンポケットコイルマットレス(ロンドス)」という商品です。シングルサイズで税込価格が4万円以下で手頃とは言え、上表の通りコイルの線種など不明な点が多く、普通は安易にネットでポチッと買えないだろうというシロモノです。
ただ、こちらは内部のウレタンが高反発と低反発のリバーシブルになっているんですね。こういう構造は珍しく、「コアラマットレス KORE」など一部の商品で見られる程度です。それでこの商品に興味を持った次第です。
ピロートップマットレス

ロンドスはピロートップと呼ばれる構造のマットレスです。マットレスの上にマットレスと同じ面積のピロー(枕)が縫い付けられたような状態で、一般的にソフトで包み込まれるような寝心地になります。
側面はV字、上面はY字のステッチが、他とは一味違う印象です。
ピロートップにファスナー

ピロートップのカバーにはファスナーが付いており、取り外せるようになっています。洗濯も可能です。
リバーシブル構造のウレタン

ファスナーを開けると、リバーシブル構造のウレタンが入っています。片面は高反発、片面は低反発となっており、裏返すことで寝心地を変えることが可能です。
いずれのウレタンも密度が高いと思われ、重量感があります。耐久性も期待できそうです。
トップもボリューミー

カバーの表面生地にはテンセルが使われており、しっとりとしたソフトな肌触りです。その下にはシートウレタンとプロファイル(凸凹加工)ウレタンが入っており、カバーだけでもとてもボリューミーに仕上がっています。
ただし、カバー部のウレタンは密度が低いと思われ、あまり耐久性は期待できそうにありません。
内部の構造はこんな感じ

内部はこのようになっています。上から順番に、テンセルのカバー、シートウレタン、プロファイルウレタン、そしてリバーシブルの高反発&低反発のウレタン、その下にシートウレタン、ポケットコイルです。
1351個のマイクロポケットコイル
シングルサイズのポケットコイルマットレスはコイルを300~500個程度使っていることが一般的ですが、ロンドスはその3倍程度となる1351個ものコイルを使っています。コイルの数が多いほどコストはアップする一方、より体圧分散性に優れるとともに、耐久性も期待できます。
なお、ポケットコイルの数が多いため、通常よりも筒の直径が細いマイクロポケットコイルとなっています。
5ゾーン構造
ロンドスは2種類の線径のポケットコイルが使われています。軟らかめの1.9mmと硬めの2.1mmで、頭から足元に掛けて5つのゾーンに分けて配置されています。
ただ、上の図は硬めと軟らかめの表示がテレコになっているかもしれません。5つのゾーンに分ける場合、お尻が沈み込まないように硬めにするのが一般的ですが、こちらは逆に軟らかめになってしまっています。
ちなみに、身長179cm、体重70kgの私が寝ても、お尻が変に沈み込む感覚はありませんでした。
端の沈み込みは気にならない程度

マットレスの外周にはエッジサポートとして硬めのウレタンが入っています。そのため、沈み込みは気にならない程度に抑えられていると感じます。
包み込まれるような寝心地
ロンドスはポケットコイルの上にウレタンをたっぷり使用しているため、とてもソフトで包み込まれるような寝心地です。こういう寝心地でありながら、変に沈み込む感じではないマットレスは、この価格帯では珍しいのではないかと思います。女性や体重の軽い方、横向きで寝ることが多い方に向いています。
ちなみに、私は高反発ウレタンを上にした状態で試しただけですが、低反発を上に向けてもあまり寝心地は変わらないのではないかと思います。その上のカバーのウレタンに厚みがあるため、低反発の実感は得にくいはずです。
30日間返品保証つき
寝心地を考えると十分にコスパが良いと思いますが、それに加えて30日間返品保証つきで安心です。体に合わないと感じたら、返品のうえ全額返金してもらえます。しかも、返送料もショップ負担。事実上の30日間完全無料トライアル付きと言えるでしょう。
ちなみに、こちらは10年以上の使用を想定した耐久性テストをクリアしたと書かれていますが、それはあくまで乾燥した状態でローラーを8万回転がすテストを実施したというだけの話です。実際に人間が寝ると不均一に荷重が掛かりますし、湿気の影響を受けるうえ、経年劣化もあります。よって、カバーのウレタンは5年程度の寿命と考えたほうが良いでしょう。もっとも、その下のリバーシブルのウレタンは最長で10年くらい使える耐久性があると思います。
なお、この耐久性テストは他社のマットレスも同様で、この商品だけが優良誤認を招いているわけではありません。
ロウヤ/ポケットコイルマットレス18.4cm

| サイズ | W970×D1950×H184mm | |
|---|---|---|
| 硬さ | やや硬め(5段階中の2番目) | |
| 両面仕様 | × | |
| コイル仕様 | 線径 | 1.9mm |
| 高さ | 不明 | |
| 巻数 | 不明 | |
| 線種 | 不明 | |
| 個数 | 528個 | |
| 配列 | 並行 | |
| 製造国 | 不明 | |
| 税込価格 | 14,990円(送料込み) | |
| サイズ展開 | SS / S / SD / D | |
せっかくなので、ロンドスの横に展示されていた「ポケットコイルマットレス18.4cm(レザレード)」も紹介しておきましょう。
こちらはオーソドックスな片面仕様のポケットコイルマットレスです。強いて特徴を挙げるとすれば、厚み18.4cmのほか、10.4cmを選ぶこともできるということくらいでしょうか(厚み10.4cmはシングルとセミダブルのみ)。
むしろやや軟らかめ

レザレードのコイルの線径は商品ページには記載されていませんが、店頭のPOPには1.9mmと記載されています。シングルサイズで528個のコイルというのは約1.5万円という価格を考えれば多いほうでしょう。一方で、線種など詳細が表示されていないため、耐久性にはやや不安があります。
寝心地はやや硬めと表示されていますが、体重179cm、体重70kgの私は普通もしくはむしろやや軟らかめに感じました。ただ、お尻が沈み込むような感じはなく、端に座っても沈み込みはそれほど気にならないレベルです。一般的には女性や体重の軽い方、横向きで寝ることが多い方に適していると思われます。
耐久性はあまり期待できない

内部はこのようになっています。お尻が沈み込まないのは線径1.9mmのコイルがしっかりと支えてくれているから。それでもやや軟らかめに感じるのは、カバーとその下に合計20~30mm程度の樹脂綿とソフトウレタンが入っているからと考えられます。
使い方次第のところはありますが、一般的には3~5年程度の寿命と判断されるクオリティーだと思います。
誤解のないように申し上げますが、レザレードは決して悪い商品ではありません。シングルサイズで厚み20cm弱、ぐにゃりと沈み込むような低品質ではないことを考えると、約1.5万円という価格は妥当、もしくはコスパは悪くないと判断できるレベルです。
それに対し、ロンドスはシングルサイズで約4万円と高価ですが、包み込まれるような寝心地が好みの方にとっては良い選択肢になり得ると思います。なかなかこの価格でこういう寝心地のものはありません。
ただ、いずれのマットレスもコイルやウレタンのスペックが不明なのが残念。ここをちゃんと表示してもらえたら、安心してお買い求めいただけると思います。
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