
近年はネットで1万円以下で買えるポケットコイルマットレスも珍しくなくなりました。一方で、家具販売店に行けば、大手メーカーで20万円以上するものもあります。
安いマットレスならポケットコイルが500個なのに高級品は1000個だったら分かりやすいでしょう。しかし、必ずしもそうとは限りません。
また、耐久性なんて実際に何年も使ってみないと分からないですよね。家によって使用環境が異なるうえ、メンテナンス次第と言える側面もあります。
では、ポケットコイルマットレスを選ぶ際はどんなところをチェックすれば良いのでしょうか。今回はポケットコイルマットレスの選び方を説明したうえで、代表的なブランドの商品をいくつかご紹介したいと思います。
※この記事は2025年7月26日時点の情報に基づいています
ポケットコイルマットレスとは?

ポケットコイルマットレスとは、金属製の螺旋状スプリングをひとつずつ不織布の袋に包んで並べた構造のスプリングマットレスの一種です。スプリングマットレスには他にボンネルコイルマットレスや高密度連続スプリングマットレスなどがありますが、現在はポケットコイルマットレスがもっとも主流になっています。
独立した(連結されていない)スプリングが体を「面」ではなく「点」で支えるため、体圧分散性や振動吸収性に優れた構造と言えます。以下、ポケットコイルマットレスのメリットとデメリットについて詳しく見てまいりましょう。
メリット
- 体圧分散性が高い
- 寝姿勢にフィットしやすい
- 振動が伝わりにくい
- コイルがきしむ音が少ない
- 通気性が良い
体圧分散性が高い
ポケットコイルマットレスのメリットのひとつは、耐圧分散性が高いということです。マットレスの上に寝たときに体の出っ張っている部分、つまりお尻や肩を圧迫しにくいとご理解いただいてよろしいかと思います。
逆に体圧分散性が低いと、体に痛みを感じたり、それを解消するために寝返りが増えて熟睡できない可能性があります。また、血行が妨げられたり、寝たきりの場合は床ずれを起こすこともあります。
寝姿勢にフィットしやすい
耐圧分散性が高いということとほぼ同じ意味なのですが、ポケットコイルは面で支えるボンネルコイルなどと異なり複数の点で体を支えるため、体の形状にフィットしやすいと言えます。肩やお尻を圧迫せず、逆に沈み込みすぎることもなく、仰向けの状態から横向きに姿勢を変えてもコイルが追従して体にフィットします。フィットすることで寝姿勢が安定します。
振動が伝わりにくい
ポケットコイルは独立している(連結されていない)ので、1点に力が加わっても周囲に影響が少ないです。そのため、2人以上で1枚のマットレスに寝ても振動が伝わりにくいと言えます。
コイルがきしむ音が少ない
ポケットコイルは不織布の袋にコイルを入れているため、コイル同士が擦れることがなく、きしみ音が発生しにくいと言えます。ただし、不織布が劣化したり、すぐに破れてしまうような低品質なものの場合は、コイル同士が擦れる可能性があります。
通気性が良い
ポケットコイルはウレタンに比べると空間が多いので通気性に優れると言えます。ただし、不織布に包まれていないボンネルコイルなどと比較すると劣るとも言えます。
デメリット
- 耐久性や価格は詰め物次第
- 端が沈み込みやすい
- 廃棄処分が大変
耐久性や価格は詰め物次第
ポケットコイルマットレスはボンネルコイルマトレスなどに比べて高価と言われることもありますが、近年はシングルサイズで1万円以下のものも珍しくありません。コイルマットレスの価格を左右するのはコイルそのもののほか、詰め物や表面生地、縫製などです。
ポケットコイルに限らずコイルマットレスは表面層にウレタンなどの様々な詰め物を入れており、それで表面の感触を調整しています。コイル自体は10年以上持つと言われていますが、詰め物は安いものだと1~2年でヘタってしまうこともあります。
ウレタンマットレスやファイバーマットレスに比べるとコイルマットレスは内部構造が複雑で、素人ではその良し悪しの判断が難しいと思います。また、最初は心地良くても期待したほど長持ちしないこともあります。なので、購入前にはシッカリと吟味するようにしましょう。
端が沈み込みやすい
面で支えるボンネルコイルマットレスなどと異なり、ポケットコイルマットレスは端に座ると沈み込みが大きくなります。寝返りを打ったときに端が沈み込んでマットレスから落ちる可能性もあります。
それを防ぐためにマットレスの端のコイルを硬めにしたエッジサポートという構造を採用したマットレスもありますが、そうでないものに比べると価格が少しアップします。
廃棄処分が大変
コイルマットレスを粗大ゴミとして処分する際は、コイルとそれ以外に分別する必要があります。ポケットコイルはコイルひとつずつが不織布の袋に包まれているため、それらを分離するのが大変です。
もっとも、コイルがすべて繋がっているボンネルコイルを分解するのも別の大変さがあります。また、最近は分別しやすいように作られたポケットコイルマットレスも存在しますし、買い替えの際に家具店に引き取ってもらうという方法もあります。
選ぶ際のチェックポイント
コイルの数
ポケットコイルはシングルサイズ1枚で400〜650個程度というのが一般的です。概ね800個以上から高密度タイプと呼ばれ、1千個以上使っているものもあります。また、2枚重ね、もしくは2層コイルで合計1千個以上という仕様もあります。逆に、400個未満の低密度のものもありますが、コイル1つあたりの負担が大きくなるため耐久性に不安を生じます。これは避けたほうが無難でしょう。
コイルの数が多いほど体を支える点が増えるとともに密度が高まり、体圧分散性が向上し、体の形状ににフィットしやすくなります。ただし、コイルが増えれば価格はアップします。また、コイルが多いほど直径が小さくなるとともにコイルの線径が細くなる傾向があり、自ずとソフトな寝心地になります。これは必ずしも優劣を示しているわけではなく、硬めを好む方には適さない可能性があります。
コイルの線径(太さ)
ポケットコイルに使われるワイヤーの太さ(線径)は1.0mmから2.3mmが一般的です。1.8~2.2mmが多く、線径が細いほどやわらかく、逆に太いほど硬めの寝心地になります。
コイルの巻き数
コイルの巻き数は、螺旋状のワイヤーが何周巻かれているかを示しています。6~10程度が一般的で、巻き数が多いほどやわらかく、逆に少ないほど硬めの寝心地になります。
巻き数が多いコイルは高級なマットレスに使われることが多いです。クッション性を重視しているためですが、巻き数が多いほど原料コストが上がることも要因と言えます。
コイル高
コイルを圧縮して不織布の袋に収めたポケットコイルの高さをコイル高と呼びます。トッパーや薄型であれば30mm程度からですが、多くは140~170mm程度です。
コイル高が高いほど、コイルが様々な方向にたわんで荷重を分散できるとともに、耐圧分散性も向上します。つまり、体のラインに沿ってソフトにフィットするということです。
薄型のものだとそれ単体では底つき感を生じかねませんが、一方でコイル高が高ければ高いほうが良いというわけではありません。
コイルを不織布の袋に収める際は、伸び切った状態ではなく、10%以上圧縮するのが一般的です。圧縮率が高いほど耐久性と反発力が向上します。
しかしながら、コイルの圧縮率を表示しているポケットコイルマットレスは少ないです。低価格のマットレスの中にはほとんど圧縮していないコイルを使っていることもあります。そのため、値段に釣られて購入すると、寿命が短かったり、沈み込みが大きかったりするのでご注意ください。
コイルの形状
ポケットコイルの形状として一般的なのは円筒形ですが、ほかに樽型(ちょうちん型)などがあります。樽型は軽い負荷が掛かるとソフトに反発し、重い負荷でシッカリと体を支えます。つまり、負荷に応じて段階的に反発する特性があります。また、円筒形よりもコイル同士の接点が少ないため、振動が伝わりにくい構造とされています。
コイルの線種

項目 | 表示例 | 解説 |
---|---|---|
鋼線の種類 | SWRH | Steel Wire Rod Hard(硬鋼線材)。多くのマットレス用スプリングで使用されている。 |
SWRS | Steel Wire Rod Spring(ピアノ線材)。SWRHよりも厳しい規格をクリアした高品質な鋼線。 | |
炭素含有量 | 62〜82 | 鋼線に含まれる炭素(カーボン)の含有量。数値が高いほど炭素含有量が多く、鋼線が硬くなり、コイルの反発力が強くなる。 |
マンガン含有量 | A/B | 鋼線に含まれるマンガンの含有量。BはAよりもマンガン含有量が多く、コイルが粘り強くて折れにくい。 |
引っ張り強度 | A/B/C | A・B・Cの3種類があり、Cがもっとも強度が高く、耐久性が高い。 |
ポケットコイルは「線種:SWRH72BC」などと仕様が表示されていることが一般的です。これはJIS規格で定められた表示方法で、上記の通り、コイルに使われている線材のスペックを表しています。
1万円以下の格安マットレスには表示されていないことが多いので、細かい内容の違いよりも、表示があるほうが信頼できるという程度の判断で良いかもしれません。
コイルの配列
並行配列・交互配列
ポケットコイルの並べ方には主に「並行配列(並列配列)」と「交互配列(千鳥配列)」があります。並行配列のほうが一般的で、交互配列は相対的に少ないです。交互配列は同じ面積でも隙間なく多くのポケットコイルを並べることができるため、硬めの寝心地になります。
エッジサポート・センターサポート
ポケットコイルマットレスは寝返りを打ったときに端が沈み込んで落下する可能性があるため、長辺に沿って硬めのコイルを配置した「エッジサポート」を採用したマットレスがあります。また、同様に中央付近を強化した「センターサポート」や「Eボックス」という配列も見られます。高級マットレスには10ゾーン以上に分けて硬さの異なるコイルを配置したものもあります。
詰め物の材質
材質 | 特徴 |
---|---|
ポリエステル綿 | ふっくらとした感触を与える |
低反発ウレタン | フィット感が増し体圧分散性を高める |
一般ウレタン | ふっくらとした感触を与える |
高反発ウレタン | 楽に寝返りできるようにする |
ファイバー | 反発力が増すとともに通気性が向上 |
ラテックス | 弾力があり、通気性や抗菌性に優れる |
ポケットコイルマットレスの耐久性を左右するのは、コイルよりもむしろ表面層の詰め物です。高品質な詰め物が使われているほど寝心地が向上します。また、価格もアップします。
それなりの寝心地のポケットコイルマットレスを2~3年毎に買い替えるか、素晴らしい寝心地の高級品を10年使うか。その判断は人それぞれですが、手頃なマットレスを買ってトッパーだけを2~3年毎に買い替えるという方法もあります。

マットレス全体の厚み
ポケットコイルマットレスの厚みは8cm程度から30cmを超えるものまで様々です。しかしながら、一般的なコイル高が14~17cm程度とすると、マットレスの厚みは20cm前後が標準と言えます。
実際のところ、10cm以下では底つき感が生じる可能性が高いので、20cm前後あれば安心です。30cm以上になると重くてメンテナンスが大変だったり、サイズの合うシーツの選択肢が少なかったり、座ったときに高すぎたり、ヘッドボードの棚と干渉する可能性があったりします。それでも、寝心地重視ならもちろんアリでしょう。
両面/片面仕様
ポケットコイルマットレスには裏返して使うことのできる両面仕様と、そうでない片面仕様があります。両面仕様なら上下だけでなく表裏を入れ替えることができるので、長く使うことができます。
ただし、両面仕様は表裏に詰め物が必要になるため価格が上がります。また、両面仕様でも表裏で詰め物の種類や硬さが異なることがあるので注意しましょう。
マットレスの形状
フラットトップ
ポケットコイルマットレスと言うと、ほとんどの方が上写真のようなものをイメージすると思います。これをフラットトップ、もしくはタイトトップと呼びます。もっともオーソドックスな形状です。
ユーロトップ
ユーロトップは表面の詰め物の層に厚みを持たせ、コイル層と一体的に縫い合わせた構造です。後述するピロートップに比べ、端まで均一に厚く詰め物が入っているのでソフトで安定感があり、デザイン的にも一体感があります。
ピロートップ
ピロートップはコイル層の上にピロー(枕)を乗せたように見える形状です。ふかふかの枕のように体全体をやさしく包み込んでくれる寝心地のものが多いです。
トッパー仕様
マットレスの上に薄手のマットレスを重ねたものをトッパー仕様と呼びます。トッパーがヘタってきたら交換できるように別売されているものもあります。トッパーはポケットコイルもノンコイルもあり、ソフトな寝心地のものが多いです。
2層構造
トッパーよりも厚いマットレスを2枚重ねにした2層構造のマットレスもあります。ダブルクッションなどとも呼ばれます。また上下ともにスプリングマットレスの場合はダブルスプリングと呼びます。
フラットマットレスよりも体圧分散性に優れます。また、アッパーの頭側と足側の入れ替えがしやすく、リバーシブルで寝心地を変えられるものもあります。一方で、全体として重くなるのと、価格が高くなりがちなのがデメリットです。
選び方まとめ
以上、ポケットコイルマットレスを選ぶ際によく見かけるポイントを中心に紹介したわけですが、どれもこれも大事と言えばそうだし、どうでも良いと言える部分も多いというのが率直なところです。
特に優れているポイントとして挙げられるのが、ポケットコイルの数、線種、並行配列です。ポケットコイルは数が多ければ多いほど良いというわけではありません。線種については高級品でも表示されていないこともあり、表示されていれば安心という程度の話です。また、並行配列だから通気性が良いと謳われていることもありますが、ほかの種類のマットレスとの比較ならまだしも、交互配列と比べてそれほど大きな差が出ることはないです。
レビューもあまり参考になりません。使用者の好みはもちろん、体格なども違います。また、最近は特にサクラが多く目立ちます。短期間に集中してレビューが書き込まれているものは特に注意したほうが良いでしょう。
じゃあ何を参考に見極めれば良いかと言うと、一言で言うと総合的に判断するしかありません。レビューの多寡に振り回されたり、セールストークを鵜吞みにするのではなく、ここで紹介したチェックポイントを総合的に判断してくださいということです。
代表的なブランド
KURUKURU/GOKUMIN PSMS-01
サイズ(mm) | 970×1950×2000mm |
---|---|
コイル数 | 496個 |
線径 | 2.0+2.2mm |
配列 | 並行配列 4辺エッジサポート/センターサポート |
それでは、ポケットコイルマットレスをいくつかご紹介して参りたいと思います。まずはKURUKURU(クルクル)の「GOKUMIN(ゴクミン)PSMS-01」から。
こちらは低価格ながら、密度32D、硬さ180Nの高反発ウレタンが詰め物として使われており、購入後8年間の品質保証が付いていて安心です。4辺エッジサポートのスタンダードモデルと、腰部センターサポートを加えたモデルのいずれかを同価格で選ぶこともできます。セミシングルからクイーンまでサイズラインナップも豊富です。
フランスベッド/ラ・ドゥーゼムDE-P100
サイズ(mm) | 970×1950×180mm |
---|---|
コイル数 | 338個 |
線径 | 1.9mm |
配列 | 並行配列 |
フランスベッドと言えば高密度連続スプリングのイメージが強いですが、ポケットコイルマットレスも扱っています。「ラ・ドゥーゼムDE-P100」は大手とは思えないほど低価格。しかも、両面仕様で、ウレタンのエッジサポートが入っています。
ただ、コイル数は338個と少なく、耐久性はあまり期待できそうにありません。2018年にネット通販専用商品として発売されたラ・ドゥーゼムのマットレス3モデルのうちDE-P100以外は既に販売を終了してしまっています。
グランツ/グランライト ベーシック
サイズ(mm) | 970×1950×220mm |
---|---|
コイル数 | 450個 |
線径 | 1.9mm |
配列 | 並列配列 |
「グランライト ベーシック」はグランツのエントリーモデルです。手頃な価格でありながら、日本製、両面仕様となっています。ちょうちん型コイルを使用しており、やわらかなクッション性ととシッカリとしたサポートが期待できます。
源ベッド/夜香クラシック
サイズ(mm) | 970×1950×230mm |
---|---|
コイル数 | 504個 |
線径 | レギュラー:1.9mm ハード:2.1mm |
配列 | 交互配列 |
「夜香(やこう)クラシック」は源ベッドのロングセラーモデルです。コイルからすべて日本で作られている純日本製。線材は炭素含有率が高く反発力が得られるSWRH82BCで、圧縮率を34%まで高めて封入しており耐久性も期待できます。長く使える両面仕様という点も安心です。
圧縮梱包ではなく、マットレスの全周に枠線が入っているのでエッジのサポートも万全。レギュラーとハードの2タイプの硬さから選ぶことができます。セミシングルからワイドダブル、ロングサイズも揃っています。
大地コーポレーション/アスリープER-001
サイズ(mm) | 970×1970×220mm |
---|---|
コイル数 | 465個 |
線径 | 不明 |
配列 | 並行配列? |
大地コーポレーションの「アスリープER-001」は詰め物にファインレボを使っています。ファインレボはトヨタグループのアイシン精機が開発した樹脂弾性体で、三次元でフレキシブルに動き耐圧分散性を高めてくれます。その耐久年数は30年。スプリングよりも長持ちする計算です。
ニトリ/Nスリープ プレミアム P2-02
サイズ(mm) | 970×1970×300mm |
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コイル数 | 1080個 |
線径 | 1.4+1.8mm |
配列 | 並行配列 |
ニトリの「Nスリープ プレミアム P2-02」はポケットコイルマットレスを2枚重ねた構造です。硬さはふつうと表示されていますが、低反発ウレタンと線径1.4mmの細いコイルを使っているため、包み込むようにソフトな寝心地です。
サータ/ペディック65 SOFT
サイズ(mm) | 970×1960×230mm |
---|---|
コイル数 | 538個 |
線径 | 1.9+2.0mm |
配列 | 並行+交互配列 エッジサポート |
「ペディック65 SOFT」はサータのエントリーかつスタンダードモデルです。日本ではドリームベッドがコイルから日本で製造しています。特徴的なのは両サイドに硬めの2.0mmのコイルを使っているだけでなく、交互配列にすることでよりサポートを強化していること。シングルからキングまで、さらにロングサイズもあり、サイズバリエーションが豊富で、硬めの「MID」もあります。
エムリリー/ハイブリッドマットレス ML01
サイズ(mm) | 970×1940×240mm |
---|---|
コイル数 | 不明 |
線径 | 不明 |
配列 | 不明 |
日本では新陽トレーディングが販売しているMLILY(エムリリー)の「ハイブリッドマットレス ML01」は、低反発と高反発の中間の性質を持った独自の優反発ウレタンを詰め物として使っています。さらにその下にはプロファイルウレタン、ポケットコイルの下にも高反発ウレタンを入れており、ポケットコイルマットレスと言うよりはウレタンマットレスにポケットコイルが入っているという感じです。
日本ベッド/ビーズポケット ベーシック
サイズ(mm) | 980×1950×220mm |
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コイル数 | 612個 |
線径 | 1.6mm |
配列 | 並行配列 |
日本ベッドのマットレスは純日本製。「ビーズポケット ベーシック」は一般的なコイルよりも細い1.6mmという線径ながら、「シルキー」シリーズよりもシッカリとした寝心地となっています。全周にロールガードを入れ、ウレタンで包み込むことで、耐久性とやわらかさを両立しています。
シモンズ/ビューティーレストセレクションレギュラー
サイズ(mm) | 970×1950×220mm |
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コイル数 | 不明 |
線径 | 1.9mm |
配列 | 並行配列 |
シモンズはポケットコイルマットレスの量産化に世界で初めて成功したメーカーです。「ビューティーレストセレクション」はもっともスタンダードなシリーズで、レギュラーのほか4つのタイプが用意されています。
特筆すべきは約40%もの圧縮率を誇るポケットコイル。高い耐久性と反発力を発揮します。JIS規格ピアノ鋼線と同等の超硬鋼線を使用しており、日本ではコイルからすべて国内工場で製造されています。
以上、ポケットコイルマットレスの選び方を説明したうえで、価格順で代表的なブランドの商品を紹介しました。
冒頭でも触れた通り、一昔前とは異なり低価格のポケットコイルマットレスが普及し、特別な存在ではなくなりました。しかしながら、低価格のものから順番に見ていっても分かる通り、高価なものは耐久性などの面で優れています。2万円の片面仕様のマットレスを買うよりも3万円台の両面仕様のほうが、単純計算で2倍長持ちしてコスパが良いですよね。ただし、両面とも粗悪な詰め物ということもありますのでご注意ください。
一方で、ネットで購入する場合は寝心地が好みに合うかどうか分からず、とりあえず安いものを買って、合わなかったり想定よりも長持ちしなかったらトッパーを敷くことで対応しようと考える方もいるでしょう。どのような方針で購入するか、悩ましいところだと思います。

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